残念ながら、弁理士の世界ってのは、文系差別の思想が根強く残っています。
さる会派の弁理士試験合格祝賀会に出席したとき、文系出身で就活中の女性合格者に対して、「あ、うちの事務所、文系取ってないから」と言ってのける先輩弁理士もいました。(あまりに露骨な態度に、皆ア然)
逆に、口述試験の時、論文で商標の出来が悪かった理系出身の受験生が、商標の試験官に「実務で関係ないからと言って商標をナメてるのか?」と言わんばかりに詰め寄られたというケースもあります。
確かに大学進学のときって、文系を選択する人は、理系科目が苦手だから文系を選択する人が多いという風潮がありましたよね。高校によっては、「理数科」「普通科」に区別して、優秀な生徒を理数科に集める所もあるし。
知財の世界では、その「理系優位思想」「文系コンプレックス」が、学校を出て10年、20年たっても引きずっているのかなとも思います。
でもねー、私は大学で土木を専攻しましたが、この世界で土木の仕事なんて殆どないんですよ。たまにあったとしても、私が勉強したのは土木工学のごく一部分であって、知らないことだらけですから。
今でも初対面の人(他の弁理士やクライアント)からは、「専門は何ですか?」と聞かれてしまいます。会話の行きがかり上、仕方ないんでしょうね。私は「大学では土木を専攻しましたが、今は専ら機械を担当しています」と答えています。
昔は「機械」と「電気」の区別がつきませんでしたが、今は「機械は目に見える構造物だから、分解していけばわかる」と割り切っています。その点、土木と機械には共通項がある(と思う)ので、今は「機械ならなんとかなる」とハッタリをかましています。
結局は、目の前に来た案件を見て、「付け焼刃」の勉強で場当たり的に対応しているんですけどね。
学生時代に機械を専攻した人だって、一口に機械と言っても細分化されているはずだし、自分の専門とドンピシャな仕事が来ることなんて滅多にないはず。多かれ少なかれ場当たり的に対応していると思いますよ。電気・化学・バイオも然り。
文系出身だけど特許をやりたいという人は、アタックしてみてはいかがでしょうか。メーカーならその会社の技術、事務所なら扱っている案件の技術分野を調べて勉強してみるとか。そのくらいの意気込みがあれば、十分やっていけると思うんですけどね。